イリシアの子宝治療は「代謝促進」
イリシア鍼灸院の子宝治療。そのこだわりの一つは自然妊娠です。
高度生殖医療を否定しているわけではありませんし、クリニックを併用されている方も応援させて頂いております。
ただ、クリニックの治療を併用されている方も、一旦はお休みして頂き、健康な赤ちゃんを出産されるのに相応しい母体作りに暫くは専念する事をお勧めしています。
多くの方が、その間に自然妊娠されていかれるのです。
現在受診されている方は、クリニックや病院での高度医療を経験されていた方が殆どですが、当院の治療を経て妊娠された方の半数以上は結果的には自然妊娠です。
30歳代後半以上の方や、ご主人の側により大きな問題を抱えているかたは無理に自然妊娠にこだわって頂く必要はありませんが、近年の日本で若い女性でも自然に授かれないケースが増えている現状には、一人の医療者、そして一日本人として強い危機感を感じています。
そこで、当院で自然妊娠されるかたが多い秘密を、ここで少し紐解いてみたいと思います。
代謝酵素をご存知ですか?
自然妊娠の場合は、男女共に代謝酵素のお膳立てがないと妊娠できません。
受精も着床と妊娠の維持も、代謝酵素が必要量ないと不可能です。
代謝酵素とは、タンパク質 糖質 脂質を分解して、エネルギーにしたり、タンパク質を別のタンパク質に作り変えたりするために細胞から分泌される溶剤です。
当院では近年の不妊症の激増を、生殖機能で使用される代謝酵素の不足が大きな原因であると考えています。
精子は卵管で卵子と出逢うと、頭の核からアクロシンというたんぱく質分解酵素と、ヒアルロニターゼという糖質分解酵素を分泌させて「卵膜を溶かして」卵子内に侵入します。
卵子の中に侵入した精子は、すぐにタンパク質分解酵素で「卵子を溶かして」赤ちゃんの細胞に作り替えていきます。
受精卵が子宮内膜にハッチングする際もタンパク質分解酵素で「内膜を溶かして」くっつきます。
着床する時も「溶かして潜り込む」際にこの溶剤が使われます。
受精卵が順調に育ち妊娠7週目になると、お母さんの膵臓からキモトリブシンというタンパク質分解酵素を貰って「受精卵の栄養膜を溶かして」卵から胎児へと移行し、その後は胎児自らの膵臓を使って分解酵素を分泌させます。
この時、母体から充分な質と量の分解酵素が分泌されないと、心音が確認された後の7週目くらいの稽留流産となってしまいます。
このように代謝酵素は妊娠にも胎児の成長にも不可欠です。
ところが代謝酵素は25歳以降に急速に生産量が減り始めていきます。
妊娠が成立する際には女性ホルモンの大量分泌がありますが、ホルモンは酵素を使用するための指示書にすぎません。
しかも一生でスプーン2杯程度しか使用されないと言われています。
女性ホルモンの大量分泌と言っても「酵素をたくさん出しなさい」という処方箋にすぎず、酵素が在庫切れになるとホルモンの指示通りには新陳代謝が行われなくなります。
ホルモンの指示に対して酵素が応えられない事を、医学用語で「抵抗性」があると言います。
糖尿病の患者さんに「インスリン抵抗性がある」なんて表現する事もあります。
もっとわかりやすく説明すると、例えばレストランで一度に「バンバンジー10人分」というオーダーが入ったとします。
鶏肉は10人分あるのですが、キュウリが3人分しかありません。
そうなると10人分のオーダーをもらっているのに、バンパンジーは3人分しか提供できなくなってしまいます。
ホルモンの大量分泌は、ホルモン剤投与で可能です。これはバンパンジー10人分のオーダーと同じ効果があります。
しかし、補酵素の一つ、例えばレートリールというビタミンBに似た材料が不足していただけで女性ホルモンのオーダーに酵素が応えられなくなってしまう事があります。
特に30歳以降、加齢が原因の不妊の場合は代謝酵素の蓄えがとても重要なのです。それが何らかの不備で必要量を作れないケースが増えてきます。
消化酵素など、生殖機能以外で酵素が大量に使用されたり(食べ過ぎ) 女性ホルモンが妊娠に必要なだけのオーダーを出してこないケースもある。つまりお客さんに食欲がなくて「自分は飲み物だけでいいです。」みたいな、盛り上がりの薄い夜の営みが通常になってしまっている方も少なくはないようです(性欲減退)
ですから、代謝酵素の生産と蓄え、効率の良い生殖機能への分泌が子宝への鍵になります。
酵素の材料は補酵素と呼ばれます。補酵素は殆どが腸内で生産されます。それぞれの目的に応じた補酵素が数十種類集まる事で酵素になり、各臓器の各細胞に蓄えられます。
生殖系の酵素では、例えば亜鉛であるとか、銅イオンであるとか、ビタミンE、オメガ3脂肪酸などの補酵素が特に重要な働きをするようです。
中には腸で生産出来ずに食事から摂取する必要のある補酵素(栄養素)もあります。
腸で生産された補酵素は用途別に酵素に化成します。そして、各臓腑の細胞に蓄えられて必要に応じて分泌されます。
ですので、子宝治療には必ず腸活が必要なのです。
腸活には鍼灸治療と自宅でのお灸、食生活へのアドバイスで対応しています。お腹が冷える感覚があったり、慢性的な便秘がある方は特に腸活がポイントになります。
東洋医学では、「脾」と「腎」の働きを良くする治療になります。
男性の側にも問題がある場合は、陰嚢内の代謝酵素の働きを向上させないと精子の運動率や数を増やすことはできません。
この場合はまず男性ホルモンのテストステロンの働きを良くしなければなりません。
テストステロンは自律神経の交感神経刺激で分泌されます。
特に闘争本能と狩猟本能が刺激される事でテストステロンはより強く分泌されます。
平和主義者よりも武闘派、インドア派よりアウトドア派の男性の方が全体的に生殖力が強いのです。
テストステロンをオスのマウスに注射するとメスのマウスが近寄ってきて交尾をするという報告があります。
ご主人が武闘派のアウトドア人間で、男臭いかたでしたら、それだけで奥様の女性ホルモンは常に子宝に対して大量オーダーを出します。
しかしながら、子宝治療に来院される女性のご主人は、多くがインドア派の平和主義者です。人としての社会性は優れていても、精子の数や運動率は芳しくない方が多いようですね。
ご主人のテストステロン分泌に問題があると、奥様の子宝機能向上や、性的な気持ちの高揚も期待出来ません。
ただ、そういう穏やかな男性でも、テストステロンが簡単に分泌されるような「コツ」はあります。
ジムに通って筋トレする必要もありませんし、鍼灸治も不要です。そうした方法についても奥様の治療の際に丁寧にレクチャーさせて頂いております。
明確にイメージされた上で、理屈としてもご理解頂けるように医学的知識の少ない方にもじっくりと説明いたします。
代謝酵素を増やし新陳代謝を促すことで妊娠のお膳立てをする。
それがイリシア鍼灸院の子宝治療。
その事を是非ご理解頂いたうえで、自然妊娠可能な母体作りにチャレンジしてください。
初診時は話が長くなりがちです。時間にゆとりを持ってご来院ください。